消費することで満足していませんか
あなたはこのようなことで、満足を感じていることはありませんか。
・〇〇を買って所有すること
・人と同じもの、よりよいものを買うこと
もしそうであれば、黄色信号です。
満足という感覚もなく、当たり前にそういった行動をとっているとしたら、赤信号です。
モノを消費する時代はとうに過ぎた
言うまでもなく、地球環境問題は人類の至上命題です。
いまやそれを無視しては、
経済活動や国・地域の取り組みもできない世の中になっています。
そんな時代なのに、いまだに消費を経済のエネルギーとしている流れは止まりません。
環境問題対策をうたいながらも、
企業はこれまでどおり消費を促し、それによる成長を目指す。
消費者も企業プロモーションや周囲に踊らされ、必要以上のモノを欲しがる。
山口周さんがある著書のなかでおっしゃっていた、
“真に問題なのは~「経済以外の何を成長させれば良いのかわからない」
という社会構想力の貧しさであり~”
という一文がとても心に刺さりました。
モノが溢れかえり、モノがないことに不満がなくなった現代です。
服、家電製品、クルマ、家にあるさまざまなモノ…
そんなにモノを買わないといけませんか。
買い換えないと心が寂しくなりますか。
地球のことも、後の世代のことも考えれば、大事なことは別にあるはずです。
モノを消費して満足することには、終わりがありません。
また次、また次、と、資源を消費し尽くすまで終わりがありません。
消費ではなく、別のことで人類の成長を図っていくべきです。
これまでの活動にヒントがある
ただモノを消費する行動は、もうオールドファッションです。
資源の消費を最小限に、持続可能なことが評価され、
それにより満足を得ることができるはずです。
モノを買って得る満足は、しょせん、人や社会に作られたものです。
消費と生産をセットにした経済成長を目指すことをやめ、
別の取りくみで、心の豊かさを満たす時代です。
では、何をすればよいのでしょうか。
僕は、今まで生きてきたことのなかに、ヒントがあると思います。
これまであなたが満足を感じていたことを振り返ってみてください。
『スポーツ、釣り、アウトドア、キャンプ、料理、絵を描く、音楽、文章を書く、
何かを表現する、人を楽しませる、植物を育てる、動物を愛する、人を教育する。』
何か楽しかった体験があるはず。
それをきっかけに、心の満足を得る活動ができるはずです。
「ひと手間かける」ことのよろこび
たとえば、日本ある地域では「薪ストーブ」がよく売れているといいます。
(関東の沿岸で寒冷とはいいがたい地域です)
暖をとりたいのであれば、エアコンや石油ヒーターを使えばすぐでしょう。
薪ストーブは燃料の薪を保管・用意したり、使用後の灰の処理など、
非常に手間がかかります。
また、購入・据え付けの費用もエアコンの比ではありません。
なのになぜ、そんな不便なものを使うのでしょうか。
それは、やはり自分で手間暇をかけて、「暖」をつくるということでしょう。
自分で薪を買ってきて、薪割りをして、火を起こして、部屋を暖める。
そうして暖まった部屋で、炎のゆらめきを見ながらコーヒーを飲む。
簡単に得られる「暖」にはない、格別さがあるのだと思います。
ほかにはバーベキュー。
普段お家で食べるような普通のお肉でも、
外に出て、家族や友人たちとワイワイ話しながら焼いて食べるお肉。
グラム何円で計れる美味しさではないことを、
多くの人が理解できるはずです。
これからは心の豊かさの時代
高度経済成長期は圧倒的にモノが不足しており、
モノを買うだけで、消費するだけで満足感を得ることができました。
でも、もうモノは十分に行きわたっています。
地球の資源もなくなりつつあります。
モノを消費しない、地球にやさしいことで、満足できることは何か考えてみませんか。
人は、モノを消費しなくとも心豊かに生きる術を持っています。
そういう行動の方が、シンプルで、より人間らしく、美しい生き方ではないでしょうか。